皆様、新年明けましておめでとうございます。
令和5年(2023年)の年明けです。
2022年はロシアがウクライナに侵攻し、また東アジアでも北朝鮮や台湾問題で波風が立ち、
世界が分断される兆候の年だったのでないでしょうか。
この分断の問題はまだ始まったばかりで、終わった訳ではありません。
ウクライナは遠い地であり、戦争というものを我々は身近に思っていませんが、東アジアに
関しては習近平政権が3期目の続投を決め、台湾、北朝鮮、これにもしかしたらロシアも
関与してきて、ウクライナの次は東アジア、それも台湾ではないかと言われています。
我々日本は第二次世界大戦で敗戦国となり、武力を放棄し米国の統治下となり、米国の
管理国という位置づけになっているのが、世界の日本の見方でもあります。米国の繁栄の
下では武力や防衛力は米国が担ってくれましたが、長い年月とともにその力がいつまでも
続くことはなく、ここに来て中国の脅威にさらされているのが現実だと思います。
また、コロナとの共存のなかで経済を少しづつ回す2022年でしたが、完全にコロナを制圧
できたかというとまだ難しく、変異株や海外からの感染など予断を許さないリスクがある
ことは間違いありません。
そのような環境の中でリモートワークが当たり前になり、去年の年初には、ライフシフト
による定年延長、生涯寿命も延び、性別による区別をなくし、ジョブ型雇用が広がること
により、日本にも真の実力主義が浸透するという話をしました。
少しその様相は変わり、スキルアップ、スキルチェンジをしないと仕事が無くなる可能性
も出てくるということで、リスキリングという言葉が生まれました。
今の日本は考え方をグローバルに、そしてリストラクチャリングをしないと、益々地盤沈下
する国になりつつあることを、年末にテレビや新聞を読み心配しています。
この年末年始の休みは昨年同様、カレンダー通りの短い年末年始でした。
ワクチンが行き渡り、死と隣り合わせの病気ではなくなったので、皆さん実家や親戚、
学生時代の友人との宴席など、この休み中に参加されたことと思います。親御さんや
友人との会話の中で、自分のコミュニティーを再認識されたかなと思います。
我が家は、奥さんの親戚と大阪で元旦を過ごしました。おせちはもう家では作らないので、
外で購入し親戚と年始の宴を楽しみました。やはり親戚等の仲がいいのは一番で、みんなが
助け合う親族を作ってくれた親には感謝です。
2日には会社の昨年のお札を神田明神へお返しし、あらたに熊手を購入して2023年の
商売繁盛を祈祷してもらいました。おみくじは中吉で、「己の行動次第で、運気上昇の
兆し有り、多少の投資を惜しまず、生き金と思って使えば吉。」ということでした。
さて、2023年の年頭にあたり、一言ご挨拶をさせていただきます。
先にも話をしましたが、2023年は世界情勢がウクライナ侵攻、東アジアの危機他、
不安定な状態を日本は受け入れながら政局、経済運営をしていかなければなりません。
当社もこの状況を見つつ、どの技術を選択し、どのお客様に注力するか、節目節目で
重要な決断をしていかないといけないと思っております。
また、当社は今年の11月19日で設立から20年を迎えます。
節目の年になりますので、昨年から話をしております通りロゴや理念等のバージョンUPや
社員旅行、アニバーサリーのイベントなど、情勢が許す限り行おうと思っております。
コロナに関しては、ウイルスとの戦いは4年目に突入します。まだ完全に制圧には至って
おりませんが、若い世代が命の危険にさらされる病気ではなくなりつつあります。
しかし経済活動はまだまだ手探りで進むことになりそうです。
一番影響するのが勤務形態ですが、これは今世界中の企業が一番検討しているトピックス
です。リモートワークも4年になり、各企業、人事運営上のロイヤリティの維持や
スキルアップの方法を勘案しています。米国西海岸の企業は対面に戻りつつあるとの話も
あるし、逆に在宅をもっと推し進める会社もありで、今のところはハイブリッドが主流
ですが、企業としては目の前のコロナから5年先をみた人的資源の成長、多様性の受け入れ、
企業文化の浸透等色々なTRYをしつつ一番いい方法を考えていかないといけません。
当社も働き方改革と生産性の向上や、売上、利益を上げる中での処遇の見直しなど、
よりよい共同体としてのあり方を模索していきます。
政治では、安倍元首相が凶弾に倒れるという不幸な事件がありましたが、岸田政権は
閣僚の汚点等で安定運営にはまだまだ程遠いです。来年度の予算をみると益々予算も
増えていて、特に防衛費の増加はこの東アジアの緊張を考慮してのことだと思います。
安倍さんがいなくなり、岸田さんはリーダーシップを少し発揮しつつありますが、
その方向性があっているのか、ゴールはどこにあるのかを国民にもう少し分かりやすく
説明すべきでしょう。円安とグローバルサプライチェーンの中での日本あるべき姿を
示すことも、自動車に次ぐ新しい産業を生み出すことも、実は政治のあと押しが必要で
あります。若い皆様ももう少し政治に目を向け、10年後20年後に、自分達が住みやすく、
魅力ある日本にすべく、意見を出す、議論をする、そしてきちんと選挙に行くことが
民主主義の原点だということも考えましょう。
地球温暖化に関しては、2050年にはカーボンニュートラルを実現するということで、
日本はゼロ宣言をしていました。そこでESG、SDGSといったサステナビリティのある
世界のリーダーとして期待されていましたが、ウクライナ問題もあり、原油、LPGの
輸入が滞る可能性を含め、政府は原発再稼働へ舵切りをはじめており、エネルギー政策に
おいては方向転換しそうです。
外交に目を向けると、2022年は北京オリンピック後の、ロシアによるウクライナ侵攻に
より、欧州の勢力図が大幅に変わりました。反ロシアのNATOに北欧も加盟するという
事態になり、ロシアもどこに決着点を持って行こうとしているのか分からなくなって
きました。そこに中国がロシア寄りの動きをしており、台湾統一を念願にしている習近平が
第3期目の継続となり、その発展の中で台湾を巡った米中の対立が日本近海でも行われる
可能性が、現在の我が国最大のリスクではないかと思います。
そのための防衛予算ではありますが、映像でウクライナの人々の生活、そして建物が
壊されていくのをみると悲しくなります。我々日本も70年前はあのような状況から
立ち上がったのですが、やはり戦争や破壊ではなく対話による平和的な解決を望みたい
です。
一方、日本国内はいうとウイズコロナということで、経済は回復基調でしたが昨年下期は
少し円安で、輸入品を中心とした値上げによる物価高で、インフレ基調に推移しています。
その中で、どの企業でもITを核としたDX化に取り組み、この流れについていくべく各社は
IT投資を積極的に行っているため、当業界は人手不足もあり、今のところはまあまあの
景況感です。しかし日本は、世界中で一番少子高齢化が進む中、どのような未来を描ける
のかがポイントです。また、国内の食料需給率が38%と低く、海外に食料依存ということ
も大きなリスクでもあります。産業的には、農業の見直しもしないといけません。
その他にも、1980年代に世界一のシェアを誇った半導体事業も今は昔でしたがようやく
産業的に大事なことが理解され、以前の日報でも紹介しました、日本の主要企業8社が出資
した先端半導体の国産化に向けた新会社「Rapidus(ラピダス)」が設立されました。
働き方に関しては、前にも話をしたようにリモートワークと出社のハイブリッドの勤務が
常態化してきました。その中で、企業は業績を上げ、社員はスキルアップをしていかないと
いけない環境に置かれています。昨年は、リスキリングということで政府が社会人の再教育
を行うことに1兆円の予算を計上しました。勤務場所も首都圏集中から徐々に変わりつつある
こと、営業もインサイドセールスやデジタルマーケティングが主になりつつあり、対面では
ない業務の在り方を模索していかないといけません。リモートのみで、お客様や会社の仲間
のことを理解したり、スキルアップしたりしていくことはなかなか難しいです。
今後「ジョブ型雇用」が定着すると話しましたが、これはすでにスキルのあるベテランは
可能ですが、若手で仕事やスキルが身についていない者にとっては、企業内のOJTのみでは
業務やスキルを身に付けるのはなかなか難しいのが実情です。定着までにはもう少し時間が
かかるのではないかと思います。また、ベテランも今までの業務スキルがAiなどに取って
代わられる時代になります。その先にいくためには、今後はクリエイティブを発揮する
スキルとそれを発揮させる環境が大事になってきます。そのためには、今までの日本の
教科書的な教育と社会の評価だけではなく、芸術性等も大事にし、その感覚をデジタルに
していかないと生き残れないと思っています。
次に、業界や当社の状況をみてみると、より一層クラウドファーストになり、また業務シス
テムの構築に関しては、スクラッチからパッケージベースに移行しています。前年同様AWS
やGCP、またその周辺に整備されているAiやコミュニケーションツール等、データレイクを
構成するツール類も今後は学習し、理解してお客様に提案していかないといけません。
パッケージに関しては、salesforce+Rootstockを中心に提案していきます。
全社会でも話をしていますように、常駐でのSESサービスから持ち帰り業務、教育+
コンサルティング、そして新規事業をお客様といっしょに進められる共創のパートナーに
なるべく、技術力、ビジネスの構築力、そしてマーケティング力を更につけていきたいと
思っております。
教育事業については、採用エンジンにするべく内容とターゲットを変更すると同時に、
エンドユーザー向けのDXを推進するメニューも見直したく思っております。
IFA事業については今のところは微増で、顧客も増え預かり資産も増やしておりますが、
なお一層顧客と預かり資産を増やすために営業の強化が必要と考えております。
採用に関しては、2023年入社の内定者は現在4名のため、3月までに更に2名は増やしたく
採用活動を継続しております。同時に、2024年卒の採用活動も昨年末より始めました。
さて年末にも話をしましたが、共創エンジニアになるための4つの要素を再度確認したい
と思います。
1.ITについての専門性
2.経営や業務についての専門性
3.世のために役立とうというパッション
4.人的ネットワークの構成
です。それぞれ各自がキャリアアップするために、本来は自分で考えたことを行って欲しい
のですが、将来に向けてのアクションはなかなか自分でできないと思いますので、私より
きっかけや具体的な指示を出していくと思います。
そして、再度理念の確認をいたします。
【信頼を築く】
信頼は、お客様の求める品質以上のものをいかに早くアウトプットするかで得られる。
やらないといけない作業、指示された作業の意味を考え、その実現を常に試行錯誤(具体化
と抽象化を繰り返す、視野広げる、視座を高くする)して、一番いいアウトプットを行う。
その過程においても、報告連絡相談、納期の管理(時間を守り、5分前行動)を行い、
SLACK(バッファ)を作り、常にお客様とのコミュニケーションを大事にして、安心感、
スピード感で、圧倒的ブランドを築いて欲しい。
そのためには、PDCAを回す習慣が大事である。(それを日報で実現させる)
【進化・発展する】
常駐のSESサービスから一括請負(持ち帰り)に舵を切る中、今まで上位会社に委ねてきた
人、採算の管理や、実際のエンドユーザーの業務の視点を今後は当社で養う必要あり。
また、合わせてDX化を実現するための、技術の習得を通常業務の生産性を上げて時間を
確保をして行うこと。スキルや考え方は、一朝一夕に身についたり、変わるものではない。
継続的な情報収集と学習とアクションが大事である。特に、現場で習得できるスキル以外
も先んじて習得しないと、IT業界の人材であろうとAiや競合他社の競争には勝てない。
【責任を持つ】
アウトプット(ソース、ドキュメント、プレゼン他)の品質の向上と納期の順守。
また議事録等の記録の確認は必ず相手と行い齟齬のない状態を作ること。すべての作業は
意味を考え(トヨタでは5回)、それによりその仕事の本質と品質が明確になる。
他、有言実行および時間を守る癖を身に付ける。自分のフィロソフィーを大事に、
フィジカルとマインドの強化を行い、常に良い状態で業務に望むこと。
→特に勤怠(5分前準備含む)については、当社にとっては重要な信頼を得るものである。
常に最高の状態を保つべく、健康状態、睡眠時間を確保する。時間については自分だけ
ではなく当業界では人の時間をも奪う可能性があることを常に頭の中にいれておくこと。
最後に、毎年お願いしている健康についてです。
いつも言っていますが、スキルややる気はフィジカルがあってのことで、そのためには
適性な筋力、柔軟性が必要です。毎朝セレトニンを浴び、運動、適度でバランスの良い
食事、そして十分な睡眠です。いつも言っている生産性を発揮するには、このフィジカル、
コンディションがあってのことです。
喫煙者は禁煙を、お酒もコロナ禍でウエイトオーバーになるので運動や仕事のご褒美として
お願いします。
目の前の欲ではなく、少し先の健康、幸福な人生を過ごすためにも、若いうちから健康に
関する投資を習慣にしましょう。
そして全社会でも話しましたが、欲望を自他ともにコントロールして、どうしたら人の
役(欲望)に立てるのかを常に考える、ジョブ理論的な発想で自分の強みを活かして、
日々の思考錯誤と、ワクワクした毎日(欲がないと成長できません)を送りましょう。
以上、簡単ではありますが2023年年頭の挨拶とします。
令和5年1月4日
エイ・フォース株式会社
代表取締役
菅原 俊哉
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