新入社員の皆様、本日は昨夜からの風と雨はありますが、
まだ桜の花が咲く中、エイ・フォース株式会社で新社会人のスタートを切ることになり、
本当におめでとうございます。
数ある会社の中、IT業界を、そして当社を選んでいただき、会社を代表いたしまして
御礼申し上げます。
現在、当社は新しい段階に入り、組織は新しい血を入れて進化していくときを
迎えております。本日ここに入社した皆様をお迎えして、いっしょに働く仲間が
増えること、いっしょに成長できることを社員一同心待ちにしておりました。
皆さまが進化発展し、社会で役に立つ人物になってくれることを想像するだけで、
私はワクワクし、期待し、そしてそれを祈念しております。
さて、内定式や内定者の集まりでも少し話をしましたが、資本主義、そしてその根源に
なっている欲望の暴走、はたまた行き詰まりによる捌け口が、現在起こっているロシアの
ウクライナへの軍事侵攻ということに繋がりました。ようやく停戦に繋がる報道も
されております。
日本も戦後77年、平和の希求を改めて考え直し、グローバル化された経済の中で、
どのように社会を作っていかないとダメなのかを突き付けられています。
改めて、早期に停戦し、新しい枠組みのもと世界平和を取り戻して欲しいと願う
ばかりです。
一昨年より、世界は新型コロナウィルスが席捲し、経済活動が規制され、生活面でも
対面での行動が規制されるなか、皆さん方は恐らく大学3年、4年生の授業はリモートに
なり、もっとも有意義に過ごすはずだった最終学年の学生生活には、少しやり残した感を
持っているかもしれません。
当社も、コロナ禍においてすべての業務がリモートになりました。現在は週1回の出社と、
残りは在宅での新しい働き方にて業務を行っております。来週から行う研修も、基本は
リモートで、出社は週1回になります。
アフターコロナで、これから先は新しい勤務形態になることも視野に、当社では今後、
ジョブ型雇用や、働く場所に囚われない、例えばワーケーション等にもTRYしていこうと
しております。
さて、新社会人としてスタートを切るにあたり、わたくしから一言お話させて
いただきます。
当業界は、昨今の新しいIT技術の広まりとともに、既にバズワードになりつつある
DX(デジタルトランスフォーメーション)を、社会、企業が実践しはじめており、
他の業種とは違って活況を帯びております。
皆様方も、数年後、10数年後を考えたときに、経理や営業他、通常の業務ではなく
IT技術を身に付けて社会に役立とうとして、当業界を志したと思われます。
その判断は、今は正解でもあり、しかしこの業界に入ったからといって将来が
約束されたわけではありません。技術は日進月歩で、日常の世界とは違うメタバースの
世界もゲームをはじめとして展開されており、メタバースの中でも仮想通貨やNFTと
いった新しいサービスもでてきております。
AIの世界では、人間の判断を超える量子コンピュータももう実用化は目の前で、今後の
新しい世界はどうなるのだろうか、その時に必要な技術は何なのか、いち人間では
想像できないことを計算し予想するAIも出てきているので、我々の仕事も「作る」から
「アイデアを企画して人々に新しい価値を提供する」産業へ変わっていくものだと
思っております。
今までは、現在の業務をどうシステム化するかでしたが、今後は起業や事業開発も行うのが
IT業界になりつつあります。最新技術は、米国や中国の企業が1歩も2歩もリードして
おりますが、日本ならではのサービスをIT化することにより、日本のIT系会社もこれを
追いかけるべく、いろいろな取り組みをするようになってきております。
最近のIPOを狙っている会社をみても、ASP事業やAI関連の会社が多くなってきております。
当社でも、一部AWSやGCPの技術を使い、ログや沢山のデータを処理することにより、
判断や意思決定のサポートを行うサービスや、営業やマーケティングのIT化についても
salesforceを核に今後どんどん提案をしていきたいと考えております。
また、昨年の9月より開始した金融事業のIFA事業や、そのサービスをASPで提供する
予定で開発を進めております。
このような状況の中で、皆様は当業界、当社を選び、社会人としての一歩を当社で
歩むにあたり、会社説明会でもお伝えしましたが、再度当社の理念についてお話します。
1、信頼を築く(気配りと一歩先の行動)
ギリギリではなく、朝は5分前の着席、納期1日前には納入し安心させる。
2、進化・発展する(生涯学習と常に挑戦を)
古い技術もだが、世界中の技術、トレンドを勉強をする!そして適用する!
それはすべては生産性を高めるため。
3、責任を持つ(品質・納期、あと数%の努力を)
言われたこと以上に、すべて能動的に動き、最高の品質を!
です。この理念は、行動するにあたり常に念頭においてください。
当社は、この1年の間に、SESの常駐型ビジネスから、成果物責任を負う請負、
またお客様もまだ経験したことのない領域のコンサルティングを実施し、お客様との
共創ができるパートナーに生まれ変わろうとしております。そのためには、下請けではなく
プライムとしてプロアクティブに行動をしないといけません。
今から、今後社会人として行動するにあたり大事なことを申し上げます。
当業界には様々な職種がありますが、当社の中でのメインの、開発エンジニア、コンサル、
場合によっては業務コンサル、戦略コンサルは、技術のコアを身に付けることによって
キャリアを作っていくことなります。そのターゲットになる業務知識やアイデアは、
お客様が長年継続してきたビジネスモデルを学び、その業務プロセスがどうして
出来上がってきたのかを分析し、勉強することにより、そこで産まれる情報の価値、
重要性を理解することができます。
そして、その歴史を学ぶのは、未来を想像するためです。
一方これから世に出るベンチャー企業が対応する仕事は、自分達が業務プロセス、
ビジネスモデルを作っていく気概で取り組むことが大事です。
上述の事業開発を自分でもやる覚悟で取り組まないといけません。
そのために、まず新人としての1年目は、
・自分、仲間、社会すべてにYESと答えられる人になりなさい。すべて経験になります。
これは、視野を広くする、相手の言っていることを考える。先輩の話・誘いなどは
まず聞いてみる、行動してみる、そして自分の意見を言うということです。
・仕事に対しては、思い、気持ち、やり甲斐がなければ成長しません。
言われたことをだた単にするだけではだめです。作業に対して対価をもらうには
相手の思いを大事に、やりがいは利他の心で、相手が喜んでくれることを行い、
自分ではなく相手がどれだけ助かるかということを、自分のやりがいに置き換えられる
ことが大事です。働くことは、実は生きる事なのです。
・目の前のすべてのことに関して意味を考えることが大事です。
(なぜこの作業をしないといけないのか、やってみてどう感じたか)
小さなことに魂が宿る、きめ細かい配慮やそのサービスはなぜそこに存在するのか。
他、その存在理由を常に考え、相手を思えること。つまり、知らないことは罪である
意識で物事に向き合いましょう。
・失敗したのは自分のせい、成功したのはみんなのおかげという気持ちが大事です。
失敗をしても大丈夫な、あなた自身の応援団をつくる事も大事です。
ほめてもらった時に、素直に喜ぶ。卑屈になるのは、悪い考え。
悪い事を言われたときに、反省するのが良い考え、悪口で返すのは悪い考え。
失敗をすることで、成長できるのです。成功はたまたま皆さんの協力のおかげ、
といつも思いましょう。
・準備、5分前行動、そして会議に出るときには、目的を把握し、発言する。
相手の意見には、その相手の価値観を尊重して聞く。会議は、自分も含め参加者全員が
何か持ち帰るものでないとダメです。
勤務時間以外に入ってくる情報についても、「なぜ、なぜ」と5回考えることをやってみると
物事の本質がわかるようになります。
いつもゴールである「人が喜ぶ顔を想像する」に向かって詳細にスケジューリング
することで、チャンスをつかむことができます。
そして、新人の方にはいつも話している「よっぽどの縁」について話をします。
今日皆さんが寄ったコンビニ、そして購入した水やコーヒー、乗った電車も、なにかの
偶然で選んだのではなく、自分で意思決定して、自分以外の相手や物は必然で出会ったと
考えるようにすることです。
私に買われてよかったよな、時間通りに来てくれてありがとう、というように感謝と前向き
な気持ちで起こっていることをとらえることが大事です。恵まれた現代では、死との
隣りあわせや、食べ物を得られないというようなことは起こりませんが、現代人の人生の
目的をずっと考えていた興福寺の僧侶が色々と寄り道(遊び、飲酒、怠惰の生活)を
しながら、最後に修行をする中で考えに至ったのが、縁です。そうです、人間関係です。
人は1人で生きられないのです。やはり人とのつながりが一番大事なのです。
仏教では、死への恐怖や、飢餓への恐怖から逃れるための信仰が通常ですが、現代人は
死ではなく縁のために信仰し、そして修飾のついた「よっぽどの縁」のために、生きている
のです。先に話をした、小さなことに宿るサービスや言動も実は「よっぽどの縁」を
守り繋ぐためにあるのです。
今まで学生時代は興味のあることだけやり、大事なことだけど面白くないことはさぼって
もいたと思います。いやなことがあれば、親や友達に愚痴ってやめていたと思います。
なぜ、つらいことをしないといけないかという考えに立ちがちですが、これから社会に
でる中でそれは許されません。
最後は、よっぽどの縁=今起こっていることはすべて必然であり、受け入れ、その相手
(人やもの)との関係を大事にすると、必ずや良いことが起こります。縁を引き寄せます。
その必然の今を全力で生きましょう、対応しましょうというのが「よっぽどの縁」の
教えです。
もしかしたら、当社ではなく、このビルの上の会社に就職をしていたかもしれませんが、
今日ここにいらっしゃるのが、「よっぽどの縁」です。引き寄せたのです。
ご両親の出会いがあり、生まれた故郷があり、転勤で住んだ土地を経て、入った学校、
サークル、やったアルバイト、そして出会った友人、いろいろな必然で意思決定した
ことにより、「もしかしたら…」と思うことがあるかもしれませんが、それは違います。
実は、必然の連続の先に今があるのです。すべてを自分が努力をして、自分の信念で
決めた結果です。
今回の新型コロナウィルスは、当たり前のことへの感謝や、生きる意味を再認識する
機会になったと思います。また、遠くウクライナの地では戦争が行われており、人間の
欲望の暴走、その根源でもある自由への希求も、平和ぼけした我々の日本では
考えられないかもしれません。平和への感謝、多様な価値観の理解、行き過ぎた
資本主義の中での格差拡大他、無関心ではなく関心をもって行動することも、
今後社会人としての大事なことになります。必然でそうなっており、縁なのです。
最後に、今まで自分を育ててくれたご両親、恩師への感謝を大事にしてください。
学生時代が終わり、ようやく社会人として世の中に役に立つ人間として巣立つことを
ご両親は何より喜んでくれていることと思います。
皆さんのご両親が出会わなければ、皆さんは生まれてこなかったし、ご両親の愛情と
経済力がないと成長できませんでしたし、大学を卒業できなかったと思います。
これからは、そのご両親、恩師への感謝を言葉や形に表し、恩返しをするように
してください。
これからの皆さんのがんばり、成長、活躍を期待しております。
簡単ではありますが、新入社員の皆様への門出の言葉とさせていただきます。
2022年4月1日
エイ・フォース株式会社
代表取締役
菅原 俊哉
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